おしきせでない、
お金もうけでない、
お互いさまの気持ち
地域に根付いて26年 松戸くらしの助っ人
1997年に発足した 「松戸くらしの助っ人」。 公的サービスの手が届かない日常の困り事を、お互いさまの気持ちで助け合う活動をしています。
相互助け合いや触れ合いの場を提供
NPO法人さわやか福祉の会「松戸くらしの助っ人」は主に新松 戸、北松戸、馬橋、北小金で、暮らしの中の困り事を助け合いで 支える活動をしています。例えば家事の援助や送迎、他にも利用者 のニーズと協力者の提供できる支援が合えば依頼を受けています。
拠点となる「助っ人の家」では地域の触れ合いの場として、 オープンスペース「悠々」を設け、スマホ勉強会、歌声ライブ、健康体操などを開いています。また、土日には未就園児の預かりや小学生以下の親子のための居場所の提供もしています。
行政の手が届かない所の助けに
今でこそ、会員同士の助け合いをする団体は他にもありますが、くらしの助っ人発足の7年当時はこのような仕組みはおろか、介護保険制度などもありませんでした。
代表の松下さんのお子さんは小学生になるまで通院が必要でした。その頃の「助けが欲しい」との思いや、高齢者のためのヘルパーをしていた頃の「こんなこともできたらいいのに」との思いから、行政の手が届かないところへの支援が必要との信念が芽生え、子育てが落ち着いた頃、友人たちと同団体を立ち上げました。
発足間もなく会員は180人になり、現在は160人ほど。行政が制度を整えたり、 地域社会でも取り組みを強めたりした結果、活動範囲は狭くなりました。それでも、「日常の中で誰かの手助けが必要なときがあることや、人とのつながりが必要なことは変わりない」と松下さんは話します。また、会員の一人が「ボランティアをして喜んでもらっていると思っていたけど、喜びをもらっているのは自分の方だと気付いた」と話してくれたことが印象的だったと松下さん。活動を通して学ぶことも 多く、これからは「伝える」こともしていけたらとも語ってくれました。 (ウエピ)